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受験コラム

今回は論説文の記述題の解法テクニックについてお話しします。


論説文の記述題で問われることには次のようなものがあります。


・理由説明、結論説明

・筆者の考え方の変化


まず、最もよく問われるのは1つ目の理由説明、結論説明なんです。

ここでおさえたいのは、傍線部の前後のどちらに答えとなる内容があるかを見極めることです。


よくある文章構成は理由説明の場合を例にとると


1.問題提起→具体例→結論(傍線部)

2.結論(傍線部)→具体例→(結論を出した)原因   というパターンが多いです。



1では、傍線部の理由が問題提起に含まれるから答えとなる内容は<前>にあります。

逆に2では、傍線部の<後>に「結論」によって得られる「原因」が述べられるわけです。

こういった問題の出題意図は『因果関係の読み取り』です。

だから原因となる箇所に傍線を引いて、筆者の主張(結論)を答えさせる問題も非常に多いのです。


もう一つのパターンは分かりにくいかもしれませんが、こういうことです。


筆者が今まで先入観を持っていた事柄に対して(何かしらの出来事を受け)見方が変わったり、価値観を見出すようになる    というタイプの文章です。


ここでのテーマは勿論「出来事」の前後での『筆者の考え方の変化』だからここが記述題として出されるわけです。


こちらも文章構成を書いておくと


問題提起→過去の考え方→出来事(具体的)→現在の考え方や結論    となります。


記述題では、今までは~だと考えていた(感じていた)が~によって~と考える(感じる、思う、etc.)ようになった。

などと答えるといいでしょう。



また、「出来事」を問う問題では具体的な内容の要旨をとらえる必要があります。

練習問題をたくさん解いて、筆者の考え方を変えるきっかけになったところが分かるようにまとめる力をつけていけるといいでしょう。

ぜひ、ご参考に。




#中学受験 #国語




今回は国語で受験生が苦戦する記述問題についてお話します。


国語の問題には主に

漢字、語句、文法、選択肢問題、書き抜き問題、そして記述問題 と、大きく6つに分かれます。


最初の3つは知識分野なので知っていれば問題なく取り組めるはずです。

また、ある程度の内容がつかめる人は、選択肢問題や書き抜き問題は文中に答えがあるから簡単と思っているかもしれません。


ところが、記述問題では 


・見当外れなことを書いてしまいそうで恥ずかしい

・指定字数の8割に満たない

・指定字数以内にまとめられない


ということになってしまうため、

中には、「記述題は捨て問」と思っている人もいます。

つまり、記述問題を恐れて諦めてしまう問題にしてしまうということです。


でも、選択肢問題や書き抜き問題は部分点がもらえないのに対して、記述問題は真逆のことを書いたり、文中に書いてない勝手な解釈を解答に交えたりしなければ部分点がもらえます。

しかも、記述問題は配点が高いので、完答できれば一気に点数を稼げてとっても「得」な問題とも言えます。


けれど、その分、難しいため、上にあげたような状態に陥ってしまうわけです。



「見当外れなことを書いてしまいそうで恥ずかしい」というのは弱気な性格やテスト慣れの少ない人にありがちな傾向ですが、そんなこと言ってる場合ではありませんよね。


受験は戦いです。恥ずかしいなんていう考えではダメなのです。


間違いを恐れずとにかく書くことが重要です。


では、記述問題を解くコツを少し教えます。


まず


・論説文や随筆では、何をテーマにしている文なのか理解することです。


これはタイトルにヒントが隠されている場合もあるので、それを踏まえたうえで文を読んでみましょう。


・物語文では、誰が主人公か、主人公の心の変化を意識しながら読むのがコツです。


・韻文では、比喩表現(特に擬人法が使われている部分)に注意してみましょう。



問題を解くにあたって1番重要なのが


・当然、問題をしっかり読むこと。(何を質問されているのか理解すること。)


この質問を間違って解釈してしまっては正解は導き出せないですよね。



次に


・その質問(傍線部)に含まれるキーワードを使っている個所にチェックすること。


(その言葉を含む箇所の前後に答えがある場合が多いので、近くになければ、文中からキーワードの言葉を探してみましょう。)



間違えやすいのは答え方です。


・質問に合った形で答えを終わらせること。


例1:~の理由を答えなさい。や 何故ですか。ならば → ~だったから



例2:どういう心情か答えなさい。ならば → ~な気持ち  



例3:この時の○○の気持ちの変化を答えなさい。 ならば → 始めは△△だったが、??(気持ちが変化する原因となった出来事)があってから□□という気持ちになった。



などと答えるといいでしょう。



試してみてください。


#中学受験 #国語






今回は、実践編です。


入試では、俳句の中に空欄をつくって後の語欄から当てはまるものを選びなさい。

といった問題がよく出題されます。


例えばこんな問題

①(    )を 集めてはやし 最上川

② 街道や (    )いづかた よりとなく

③(    )や 砂に突き立つ 松青葉

④(    )や ほかほか出来し 御仏飯

⑤(    )や 傾け合ひし 傘二つ



ア.秋雨 イ.夕立 ウ.時雨 エ.五月雨 オ.春時雨 カ.春雨 





解答は順にエ、ウ、イ、ア、カです。



まずア~カのすべてが雨に関する言葉です。全く関係ない言葉ばかりなら考えやすいけれど

種類を統一して出題してくることが多のです。



それでは解法テクニックを教えます。



まず、このようなタイプの問題は


ほとんどの俳句の問題が5・7・5に整った俳句にしか出ない(とても有名な句は字余り/字足らずが用いられることも稀にあります)。



このように考えて例題の音数も数えてみよう。


(   )内の音数は、①4 ②3 ③4 ④4 ⑤4 


になるのがわかります。


ここで②にはア~カで唯一の3音 時雨が当てはまりますね。

 ②=ウ

それから5音のものはないからオの春時雨は削除しておきましょう。


次に分かりやすいのは①ですね。

松尾芭蕉のとても有名な句です。

降り続く五月雨をあつめて加速する最上川を詠った句ですね。

 ①=エ



秋雨というのは陰気で冷たい雨のことをさします。

④のほかほかは温かみのある言葉ですね。

御仏飯のほかほかを強調するために秋雨で対比しています。

このような技法の活用も大切です。 

④=ア



夕立が俳句に出てくるときは強さを表します。だから、松青葉が飛ばされて砂に落ちる強い雨の様子を表現しています。

③=イ



これはとっかかりにくいですが、もう残りは1つだから簡単ですね。

⑤=カ



こんな風に解いていく順番が①からとは限らないから注意しましょう。

解きやすいものから解いて選択肢を絞っていくことが大切です。


参考にしてください。


#中学受験 #国語





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