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受験コラム

第4弾


今回はまとめて3つの分野を取り上げます。


それでは、早速、問題です。


①スギナ ②スギゴケ ③ゼンマイ ④テングサ ⑤ゼニゴケ


⑴シダ植物をすべて選べ

⑵①の春の時の別名を答えよ

⑶維管束を持たないものをすべて選べ




答えは、

⑴①、③  ⑵つくし  ⑶②、④、⑤



①のスギナは、春に胞子を飛ばすための茎をのばしていますが、夏になるとその茎は枯れてしまいます。そして光合成をするための葉緑体を持った茎をのばします。


③のゼンマイやそれに似たワラビは、前葉体で受精し大きく成長した葉の裏にある胞子のうから胞子を飛ばすといったサイクルを繰り返します。

根・茎・葉の区別は紛らわしいので注意しておきましょう。


②や⑤などのコケ植物は、雄株と雌株に分かれていて湿った場所に生えます。注意したいのは維管束についてです。コケ植物や藻類に維管束がないのは、維管束が陸での生活をする植物に適した機能だからです。湿った場所や海の中で生活するコケ類や藻類は全体で水を吸収できるため維管束は必要ないのです。


④のテングサを知っていますか。

藻類はコンブやワカメが比較的多く出題されますが、テングサも紹介しておきます。

テングサは寒天の材料になる赤い海藻です。

ここで注意したいのは、赤い海藻でも光合成するということです。葉緑体を持っていれば緑色でなくても光合成ができるから勘違いしないようにしましょう。



これで、全4回の注意しておくべき植物は終了です。

植物という分野は入試では頻出のとても重要な単元だからよく復習しておきましょう。


#中学受験 #理科





 

更新日:2022年11月13日

第3弾


今回は樹木についてお話します。

樹木は植物の中ではあまり入試の出題頻度は高くはありませんが、いくつか覚えておきたいものがありますので紹介します。


まずは問題です。


①アジサイ ②カエデ ③ブナ ④クヌギ ⑤シイ 

⑥コナラ ⑦ツバキ ⑧ツツジ ⑨マツ



⑴①の冬芽はどうなっているか答えよ

⑵②の別名を答えよ

⑶③~⑥のドングリのうち陰樹はどれか、また、落葉樹はどれか答えよ

⑷⑦、⑧のうち離弁花で鳥媒花なのはどちらか答えよ

⑸⑨のりんぺんにある風に飛ばされやすい仕組みを持つ部分を何というか答えよ




答えは

⑴何枚も重なっている 


⑵モミジ 


⑶陰樹:③、⑤ 落葉樹:③、④、⑥

⑷⑦  


⑸空気ぶくろ



①のアジサイが樹木というのには驚いた人もいるかもしれません。


普段花に見えるのは実際は「がく」です。間違えやすいから注意しておきましょう。


冬芽が特徴的なものには、他にも毛の生えたモクレンや粘りのある液で覆われたトチノキ

などがあります。


②の代表的な品種に「イロハモミジ」というのがあり、実はプロペラのような形をしています。

秋には、紅葉しますが、中にはイチョウのように黄葉する種もあります。


紅葉するのか、黄葉するのか注意して見ておきましょう。

同じ読み方だけど字を間違わないようにしましょう。


③~⑥が入試に出るときは陰樹と陽樹の区別、落葉樹と常緑樹の区別が多く出題されます。

③、⑤が陰樹、④、⑥が陽樹、③、④、⑥が落葉樹で⑤は常緑樹です。

他には、樹皮の写真から識別する問題も時々出るからよく見ておきましょう。


⑦、⑧とサザンカは間違えやすく、ツツジは合弁花で虫媒花、ツバキとサザンカは離弁花で鳥媒花です。よく復習しておきましょう。


⑨は花粉の拡大写真がよく出題されます。確認しましょう。


#中学受験 #理科




 

第2弾


今回は単子葉類についてお話します。



まずは問題です。


①イネ ②エノコログサ ③ネギ ④ススキ ⑤クロッカス ⑥カタクリ ⑦アヤメ



⑴ユリ科とイネ科をそれぞれ選べ

⑵②の別名を答えよ

⑶③の花の部分を何というか

⑷球根ができるものをすべて選べ

⑸⑦のように1日のうちで暗い時間が一定より短くなると開花する植物を何というか



答えは次のようになります。

⑴ユリ科:③、⑥     イネ科:①、②、④

⑵ネコジャラシ

⑶ネギボウズ

⑷③、⑤、⑥

⑸長日植物



受験に出やすい単子葉類は主にユリ科とイネ科ですが、⑤と⑦はどちらでもありません。


①がイネ科というのはすぐに分かりますね。イネは花弁やがくを持たない不完全花ですが、

えいを持っているというのは有名です。

また入試では、イネの種子に含まれる養分の割合を示したグラフが出てくることがあります。

その割合は次のようになりますので確認しておきましょう。


デンプン75%、水15%、タンパク質7%、しぼう1%、その他2%


②はネコジャラシのほうがよく聞く名前かもしれませんね。

ただし、理科ではエノコログサが正しい名前なので両方の表現で覚えておきましょう。


③のネギは主に葉の部分が食用とされています。大体は途中で収穫してしまいますので、実際に見ることは難しですが、長い間収穫せずにおいておくと、ネギボウズと呼ばれる花を咲かすします。写真などで確認しておきましょう。


④は秋の七草のひとつで尾花とも呼ばれています。

冬越しの時は地上に出ている部分は枯れて、土の中の根や茎は生きていて次の年にはそこから芽が出ます。


⑤はなかなか聞かない植物かもしれませんが、入試では時々出題されることがあります。

球根の下のほうを水につけて水中に根を張らせる水栽培が行われています。


⑥は紫色の花を咲かせます。カタクリという名前だけを聞くと片栗粉の成分と思うかもしれませんが実は注意が必要です。

確かに、昔はカタクリを使って片栗粉が作られていましたが、最近はジャガイモのでんぷんを主成分としているので注意しましょう。


⑦のアヤメに似た植物にはハナショウブやカキツバタがあります。


アヤメは山や草むらなどに生えるのに対し、ハナショウブやカキツバタは湿った場所に生えるという特徴があります。


今回出てきた植物の特徴などは、勘違いしやすいものも多いので注意しておきましょう。



#中学受験 #理科





 
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