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受験コラム

更新日:2022年11月13日

今日は日常のサイエンスと題して、身の回りで気付く理科分野のアプローチについて、お話します。


具体例として、力学(テコや滑車、秤)について取り上げます。


身の回りで、滑車が使われているものはすぐ見つかりますか?


分かりやすい事例としては、エレベーターがあります。

エレベーターは一般的に「つるべ式」と呼ばれる方式が多く採用されています。


「カゴ」と呼ばれる人が乗る部分と「つり合い重り」がワイヤーロープによって、

「つるべ式」につながっており、巻上モーターの回転速度を制御して、かごを昇降させる方式です。



なぜ、この方法を採用しているか。


なぜ、巻き上げモーターで籠を巻き上げる方法ではだめなのか。



すぐに分かりますか?



ここで理科の滑車の考え方を持ち込むと、ヒントが見えてきます。


たとえば、直接巻き上げるとすると、カゴの重さ(=仮に500Kgとします)が、モーターにかかってきます。

そのため大きな巻き上げ力を持った大きなモーターが必要になります。


しかし、つるべ式であれば、滑車の両端で重さを分散するので、

カゴ側のロープにかかる重さ(250kg)と釣り合い、重りにかかる重さ(250kg)

という具合に重さを半減させる事ができます。


そのため、巻き上げモーターを直接巻き上げる方式に比べると、小さくすることができます。


こういった理科の原理を活かしたアイデアが、身の回りの設備や道具、工業製品に

ふんだんに使われています。


ぜひ、理科分野の学習の際は、学んだ知識(原理や法則)が、身の回りでどのように使われているかを、探してみたり、調べてみたりして、納得する。という体験を数多くこなすと、

近年流行のアクティブラーニングへの学習に対処しやすくなります。


#中学受験 #理科





 

更新日:2022年11月13日

今回は宗教史についてお話します。


日本史における宗教と言えば、仏教を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。


他にも、キリスト教、神社や山岳信仰に代表される神道も大事ですね。


なぜ、宗教史、つまり宗教の起こりや伝来、流行りや迫害、政治や社会との受け入れ方を学ぶ必要があるのかというと、美術や政治的なイベントのきっかけになっていることが多いからなのです。


例えば、飛鳥時代、仏教を受け入れるか、受け入れないか、それぞれの主張がぶつかりあって、物部氏と蘇我氏が戦を起こし、蘇我氏のグループの聖徳太子(厩戸皇子)が、摂政になり、四天王寺が建立されましたね。


都を京都に移すきっかけの一つに、仏教の寺院の権力が強くなって、政治がやりにくくなった事もあったり、歴史的なイベントにいろいろ影響していることが多いのです。


さらに、受け入れられた理由も抑えておくと、どのような時代だったのか理解しやすくなります。


例えば、鎌倉時代では、武士は修行によって恩恵を受けられる禅宗を受け入れました。


一方、平安時代では、疫病や災害など庶民には厳しい時代で、ありがたい言葉を唱えるだけで救われるという教え(浄土宗)が受け入れられやすく、あっという間に広まっていったのです。


他にも、一向一揆やキリスト教が迫害された理由や、宗教の世界を表現した神社仏閣、それらと共に広まった祭事や行事も建築物とともに現代まで続く伝統になったものも多いのです。


重要なのは、その時代の人の暮らしをわかっておくことと、いろいろな思いがやがて歴史的なイベントにつながっている。と考えていくことが、宗教史を理解していくことにつながります。


ただ、年表でイベントを順番に覚えていくのは、つまらないから大きな物語で覚えてみると、より理解も深まります。


また、教えを広めた場所が覚えられない人は、地図(白地図)に記入したり、地形について知るというのも効果的です。ぜひ試してみましょう。


#中学受験 #社会





 

更新日:2022年11月13日

今回は文化史についてお話します。

文化史と言っても主に3つ。


・歴史的建築物


・伝統芸能


・芸術作品、書物


今も残っているものが多いので想像が付きやすいと思いますが、疑問点が多い分野かもしれません。


というのは、現代の人とは、価値観がかなり違うので、良さが理解できない可能性があるからです。


文化には、その時代の政治の動き、宗教が大きく関わっています。


政治の動きとは、その時の権力者が「どのように安定した世の中」にしようとしたか、


と「どうやって権力を手に入れようとしたか」という視点を持つと理解しやすくなります。


例えば、聖徳太子は仏教を取り入れることで、安定した世の中を作ろうとしました。


聖武天皇が大仏建立の詔を立てたのも、仏教の力を利用して安定した世の中を作ろうとしたのです。


「~の乱」というのは、その時の権力者たちに反抗して、権力を奪い返そうとして勢力が起こり武力行使をして争いが起こっています。


基本的に、歴史的建造物や、芸術作品は政治の動きが安定している時に作り出されているのです。


平安時代では戦が少ない時代なので、安定して貴族が遊んで暮らしていたという背景があるから雅な文化が栄えたのです。


逆に言うと、争いが続いている時代では、余裕がないので文化はあまり発展しない。


というように、文化史は、政治の背景を理解すれば疑問点が解決できるようになります。


その辺を意識して学習していきましょう。


#中学受験 #社会





 
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